多くの就活生が最初に壁にぶつかるのが Webテスト対策 です。
エントリーシートが通ったとしても、次にやってくるのがこの能力検査。
企業側からすれば、大量の応募者を「数値でふるいにかける」最も効率的な手段です。
特にリクルート社のSPI3(適性検査)は、2023年度実績で15,900社が導入、年間230万人以上が受験しました。
つまり「Webテストを受けない就活生の方が少ない」状況です。
多くの就活生が「数学は苦手だけど、いつかは慣れるだろうし…」と放置し、ESや面接の準備ばかりに注力しがちです。
しかし、SPIや玉手箱においては
中学〜高校数学(割合・速度・集合など)が頻出
グラフ・表の読み取り問題は制限時間が極端に短い
国語問題も「語彙力」より「論理性」が問われる
という構造になっており、なんとなくでは解けないように設計されています。
また、性格検査も「とりあえず誠実に答えればいい」という思い込みのまま受けると、回答に矛盾が出たり、面接と一貫性が取れなくなるリスクがあるのです。
性格検査はとても大事なので、記事下部の方に詳しく記載してあります。
なぜWebテスト対策が必要なの?
就活の選考では、まず最初にWebテストがある企業がとても多いです。
つまり、「書類は通ったのに、テストで落ちた…」というケースが本当に多いんです。
しかも最近はオンライン受験が増えていて、テストの点数がそのまま選考通過に直結することも。
だからこそ、Webテスト対策は就活の超重要ステップなんです。
まずは主要なWebテストの種類を知ろう
「Webテスト対策」と一括りにされがちですが、実は形式ごとに出題内容も難易度もまったく異なるのが実情です。
志望企業によって使われるテストが違うため、対策のスタートは“出題形式の把握”から始まります。
テスト名 | 提供元 | 内容 | 評価方法 | 採用されやすい業界 |
---|---|---|---|---|
SPI3 | リクルートMS | 言語・非言語・性格|Web/テストセンター | 偏差値式 | 総合商社〜中堅企業まで広く採用 |
玉手箱/C-GAB | 日本SHL | 言語・計数・英語・性格|Web | 絶対点 | 外資・金融・コンサル向け。英文読解あり |
GAB | 日本SHL | 言語・計数・性格|テストセンター | 偏差値式 | メガバンクやグローバル部署に多い |
TG-WEB | ヒューマネージ | 推論・図形・命令表など|Web | 絶対点 | 外資や難関企業で出題されることが多い |
CAB/Web-CAB | 日本SHL | 暗算・法則性・命令表|Web | 絶対点 | IT・エンジニア職で定番 |
CUBIC | ― | 言語・計数・性格|Web | 絶対点 | 地方銀行や中堅企業などで活用増 |
eF-1G | イー・ファルコイン | 志向性・価値観|Web | タイプ分類 | スタートアップやベンチャー系企業に多い |
▶︎ 注意点:SPIテストセンターのスコアは1年間共通で使いまわされるため、「できが悪いのに提出」すると他企業にもそのまま伝わってしまいます。
ただし再受験は可能で、最新スコアが上書きされるので何度でもチャンスはあります。
テストごとの対策戦略を立てよう
SPIやGAB:偏差値型なので「自分の立ち位置」が命。模試で実力測定を早めに。
玉手箱やTG-WEB:処理速度&慣れると楽。形式に慣れるほど有利。
CABやCUBIC:手順系・視覚系問題の練習を積むと一気に点が伸びる
性格・志向検査:正直に+一貫性を持って答えるのが基本中の基本
このように、テストごとに「敵の正体」を知ったうえで対策を立てることが、最短合格への近道です。
効率的なWebテスト対策ツールと教材
Webテストに落ちてしまうのは、あまりにも機会損失です。
企業があなたのことを何も知らないのに、面接にすらいけないのは勿体なすぎます。
Webテストは対策すれば、そんなに難しいものではありません。
ここでは有効なWebテスト対策法を紹介します。
1.まずはスマホで完結:無料アプリの本命はLognavi
「電車の移動時間に1問でも解きたい」という人は、就活アプリLognavi(ログナビ)をまず入れておきましょう。
アプリ内の〈Webテスト〉タブから SPI型の知的テスト(25分118問)と性格テスト を無料で受けられ、偏差値まで表示されます。
結果は同アプリのスカウト機能にも連動するので、自己分析と企業選考が同時に進むのが強みです。
2.“公式に近い”問題をタダで試す
SPI:無料で 300 問以上を解ける練習サイト「CareerMine」は、言語・非言語・英語が章立てで並び、1問ごとに解説付き。タイマーも付いているので本番さながらに演習できます。
玉手箱:出題形式ごとにサンプルを公開する就活マップの記事は、直近(2025/5 更新)の問題例とPDF模試がそろっていて、最新バージョンの制限時間も本番設定のままで勉強できます。
TG-WEB:ワンキャリアの記事「TG-WEB対策のすべて」は、言語/非言語/英語の例題と解答を載せ、推論・図形の「初見殺し」を体験できる稀少なサイトです。
これらで「手を動かしてみる→難所をメモる」が、書籍を買う前のウォームアップとして効果的です。
3.信頼度が高い参考書を買う
就活書籍は年版が古いと時短型や監視型に未対応のこともあります。
いま買うなら、以下から自分にあうものを購入しましょう。
書籍 | 対応テスト | 特徴 | 参考価格 |
---|---|---|---|
『これが本当のWebテストだ!』2027年度版(講談社) | 玉手箱/C-GAB/TG-WEB | テストセンター版TG-WEB再現、監視型の注意点も収録 | 1,760 円 |
『CAB・GAB完全対策』2026年度版(高橋書店) | CAB/GAB | IT 技術職向け CAB の法則性・暗号を詳説 | 約1,600 円 |
『SPIノートの会速攻トレーニング』2026年度版 | SPI3 | 言語・非言語を分冊形式で反復しやすい | 1,540 円前後 |
書籍の強みは、やはり「書き込み」と「赤ペンで思考過程を残せる」こと。
ただし、どの書籍もかなり分厚いため、まずはネット上でできる簡単な対策からはじめるのをオススメしています。
4.Webテスト解答集は使い方次第で非常に便利
Excelファイルでまとめられていることの多いWebテスト解答集は、確かに主要Webテストの答えを網羅していることが多いですが、本番でそのままコピーするのはリスクがあります。
その代わりに、以下のような使い方だと安全です。
まず自力でWebテストを解く → 分からない・自信のない問題をメモしておく → 試験後に答え合わせをWebテスト解答集で行う
これなら、Webテスト解答集を検証ツールとしての使うことができ、最速かつリスクゼロ。
なお、TG-WEBの推論系など上記で紹介したような対策本に載っていないレアな形式は、Webテスト解答集で型を理解できるメリットが大きいと言われています。

Webテストは監視されている?
「家で受けるなら、こっそり調べてもバレないんじゃない?」
そう思ったことがある人、正直に手を挙げてみてください。
実は、多くの就活生が実際にWebテスト解答集やChatGPTなどで試験中に調べています。
実際のところバレないのでしょうか?
監視されてるテスト、されてないテスト
Webテストには、大きく分けて2種類あります。
カメラやAIで見張られている“監視型”と、特に監視されない“非監視型”。
監視型の代表例は、SPIのテストセンター形式やTG-WEB(新型)などが挙げられます。
これらのWebテストでは、「ちょっとスマホ見ようかな」「スマホ開いて調べよう」そんなことしたらバレてしまいます。
一方で、玉手箱や一部のSPI(Web版)など、非監視型のテストでは、Webテスト解答集を使ったり、ChatGPTで調べてもバレないケースが多いのも事実です。
実際に、検索しながら解けてしまう環境が残っているのが、今のWebテストのリアルです。
企業が絶対に言わない「本音」
「Webテストは実力を測るもの」という建前はありますが、現実は異なるかもしれません。
人事担当者ですら「Webテスト解答集の存在を認識している」のが実情です。
「高得点者が多すぎて基準を上げざるを得ない。解答集を使っている学生が多いのは承知ですが、証拠がない以上は選考を進めます」というようなことを話す人事もいます。
つまり企業側も、明確な証拠がない限りは追及しないという現実があります。
これが受験中にネットで検索するなど不正をしてよい理由にはなりませんが、こういう現状を知っておくのは就活を進める上で重要でしょう。

2週間で仕上げるWebテスト対策
Day 1-2
LognaviでSPI型テストを受け、偏差値と分野別得点を確認
無料サイトCareerMineで同じ分野を30問ずつ解いて復習する
Day 3-5
書籍『これが本当のWebテストだ!』の玉手箱パートを1章ずつ進め、制限時間を身体に覚え込ませる
夜に就活マップの玉手箱PDFを活用
Day 6-7
TG-WEB無料例題で推論と図形の初見対策
大半の人はここまででOKです。不安な人はもう1週間頑張ってもいいかもしれません。
Day 8-10
書籍模試などでスコア計測。非言語が伸び悩むなら CAB・GAB本の計数章をピンポイントでやってみてもよいかも
Day 11-14
ES提出後にすぐに受験可能な企業で、Webテストを実際に受けてみる
Webテスト解答集でミス原因を分類し、復習する
これだけやれば偏差値+5~7、正答率7割超えが十分狙えるラインです。
無料で使えるもので弱点を炙り出し、書籍とWebテスト解答集で深掘りする方法がコストパフォーマンスが良いでしょう。
【重要】性格検査との正しい向き合い方
就活生の間ではよく「性格検査って操作できるんじゃない?」という声を聞きます。
実際、回答を“企業ウケ”に寄せる人もいますが、今の性格テストには矛盾や作為を検出する仕掛けが組み込まれています。
代表例がSPIの「インフォメーション・インデックス」やSHL系検査の Consistency/Faking指標。
回答の一貫性が低いとスコアにフラグが立ち、面接官に共有されてしまいます。
企業は「適性」と「再現性」を同時に見ている
性格検査で企業がチェックする主なポイントは2つです。
観点 | 具体例 | 面接での確認 |
---|---|---|
行動特性 | 協調性・主体性・ストレス耐性など | エピソード質問で妥当性を検証 |
回答の一貫性 | 極端にポジティブ/ネガティブな偏り、矛盾回答 | 面接官メモに「⚠︎一貫性低」などが記載される |
海外研究でも、応募者に「不正は検出される」と警告しただけで“盛り回答”が有意に減ったとの報告があります。
スコアを落とさない3つの実践
正直に答える――“誤魔化し”は矛盾として数値化される
「やや当てはまる」「やや当てはまらない」を使い分け、白黒を極端にしない。再受検でも前回を見返さない――覚えた回答は逆にバラつく
SPIなどは企業ごとに質問の順番が変わるため、丸暗記はズレの原因。生活リズムを整える――睡眠不足は回答の“揺れ”を増幅
疲労時は注意力が落ち、同じ設問系統で答えが変わりやすいことがあるので、眠い時は受けないようにしましょう。
性格検査は「対策しなくていい」は誤解?
確かに性格検査は能力問題のように解法があるわけではありません。
しかし、自分の価値観を言語化しておくことは大きなメリットがあります。
「私は〝成果よりプロセスを重視するタイプだ〟」と自覚していれば、似た設問で答えがブレにくい。
逆に自己理解が浅いと「協調性も主体性もあります!」と首尾一貫しない回答になり、インデックスで弾かれやすい。
性格検査は“盛る”より“整える”
企業は数百問の一貫性から“嘘”を見抜く
正直+自己理解=回答のブレが最小化
睡眠・食事・環境を整え、当日の心理ノイズを減らす
性格検査は「攻略」ではなく「整える」もの。
素の自分を言語化し、同じ温度で答えること。
これが、スコアロスを防ぎつつ、面接でもブレない“芯”をつくる最善策です。
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